2015年09月20日
一 静寛院宮様
奇応丸 壱匁 同日(11月22日)
◆あれあれ、京都にいるはずの和宮がでてくるのはなぜでしょうか。では、その診療記事の全体を示しましょう。
一 松御殿
奇応丸 壱匁 十一月廿二日
一 本寿院様
奇応丸 五分 同日
一 実成院様
奇応丸 五分 同日
一 静寛院宮様
奇応丸 壱匁 同日
◆なんと、4人が同日に、浅田宗伯から奇応丸を処方されてたのです。奇応丸は、朝鮮人参を主成分として、熊肝、沈香、麝香などを調合した薬で、気付けや小児の疳によく効くとされて、全国に広く知られていました。
◆現在の佐賀県鳥栖周辺に田代があります。この地は対馬藩の飛び地で、この朝鮮人参を使った奇応丸を主に、売薬業がさかえ、田代売薬として、九州一帯を席巻したものです。
◆どうやら、天璋院や和宮らが4人一緒ということは、何かこの日前後に大事な行事が東京であったのでしょう。そのへんはまだ調べ切れていませんが、和宮の動向に新しい事実が分かるかもしれませんね。ますます、9月27日のシンポが楽しみになりますね。それではまた